日蓮宗新聞

2008年5月1日号

「発願の集い」岡山大会開く

江戸時代“備前法華”の名を全国にとどろかせた岡山。その熱心な法華信仰の精神は今も受け継がれ、県内には163の寺院・教会・結社が法灯を守り、お題目の弘通に努めている。宗務所(藤田裕正所長)では昨年宗門で行われた立正安国・お題目結縁運動「発願大会」を受け、4月11日に「発願の集い」岡山大会を岡山市民会館で開催、県内各地から1700人を超える僧侶檀信徒が参加した。「家族で合掌 地域に一善」を管区のテーマに掲げ、参加者それぞれが有縁の方々とのお題目の縁を結び、宗門運動の担い手となることを誓った。

桜の花が咲き誇り、暖かな日となった11日、岡山各地からバス約40台に乗った檀信徒1500人が市民会館に集結し、ホールは満場となった。
午後1時、会場を包み込むように約150人の寺庭婦人、檀信徒が法華和讃「日蓮聖人奉讃歌題目」を一糸乱れず奉唱し開会。藤田裕正宗務所長は大会の趣旨を説明し、この会が今後各寺院等で行われる結縁運動の端緒となると、宗門運動の意義をしっかりと受け止めるよう、参加者へ意識の高揚を呼びかけた。

続いて日蓮宗常任布教師の田端義宏師(青森県永昌寺住職)が「“いのちに合掌”をスローガンに」と題して講演。日蓮宗の概要と歴史、宗門運動の意義や行うべきことなどを説いていった。
田端師は宗門運動について宗内ではお題目を唱え伝えていく“信仰運動”、社会に向かっては安穏な社会、平和な社会をつくるための“世界立正平和運動”と話し、「お寺離れがすすむ現在、お題目も消えてしまうかもしれない。お題目を次世代に伝えるため私たちが今何をすべきか学び、考え、行動するのがこの運動。そして仏さまの国、安穏な社会をつくるために、私たちも自分の持ち味を生かし地域や家庭、社会の中で活動しましょう」と、今後は檀信徒が運動の担い手となり活動していく必要性を強調した。スローガンの“いのちに合掌”とは家族・友人などあらゆるものに感謝の合掌を捧げることで、その心が社会に広まっていけば、この世は浄土となるとし、そのためには法華経の魂、常不軽菩薩の合掌の精神を基本にして行動をしていかなければならないとした。
また末法に法華経弘通を誓った地涌の菩薩をあげ、日蓮聖人と同じ気持ちでお題目を唱える私たちは、日本、世界を救う使命を持っているとし、「世のため人のため、人づくりのために活動するのが地涌の菩薩です。私たちが向こうの国に行った時、仏さまや日蓮聖人に“よくやった”とほめて頂けるよう、今日という日を、明日という一日を宗門運動の担い手として頑張って頂きたい」と話を結んだ。田端師は実りの多い話を軽妙に語り、会場は終始笑いが絶えなかった。
再び和讃「聖詠・日蓮聖人御一代記」が奉唱されると、古から歌い継がれる祈りに参加者は耳を傾けた。

 その後、寺庭婦人約70人が「日蓮宗護法の歌」「常不軽菩薩」など4曲、仏さまや日蓮聖人に対する心情を美しい歌声にのせて披露した。
午後3時、小松浄慎宗務総長を導師、藤田所長、小埜栄裕宗会議員を副導師に発願法要が営まれた。小松総長は表白文で「立正安国・お題目結縁運動は、但行礼拝を社会運動の基幹と為し、立正安国の精神を体現し、国の内外にわたりて広くお題目結縁の輪を及ぼさんとする菩薩の浄行なり」と述べ、宗門運動の宗旨徹底により、祖願の立正安国、仏国土顕現することを誓った。式中の修法では修法師約40人が出仕して、参加者に対し大衆法楽を行い、力強い読経の声が響き、参加者全員での唱題は会場全体をお題目で満たし、日蓮聖人への報恩を捧げた。
小松総長が御経頂戴を行うと、参加者は合掌。続いて、小松総長から宗門運動促進のため管内寺院に配布される「発願の旗」が代表に授与された。檀信徒代表が「誓いの言葉」をご宝前に向かい読み上げると参加者も唱和し、宗門運動の担い手として地涌の菩薩の自覚に立ち但行礼拝のこころで運動を率先していくこと、世界の人々と健やかに暮らせる社会を築くために精進することを誓い、終了となった。

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