日蓮宗新聞

2008年3月20日号

第96定期宗会 宗門運動推進へさらなる精進を

宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」の実動後初めてとなる第96定期宗会が3月4日から7日まで、東京都大田区池上の日蓮宗宗務院で開催され、全国の日蓮宗僧侶の中から選出された宗会議員45人が出席した。
議会初日の開会式では、酒井日慈管長猊下を導師に法味を言上。酒井管長猊下は現在の日本は宗教的思想が低迷し、伝統や格式が希薄となり人々は荒廃して、残念ながら国運衰退の道を辿る様相の今こそ、日蓮聖人が『立正安国論』に込められた立正安国・世界平和の志をもって衆生救済の担い手として、菩薩の願行を行う大事な時だとし、「『立正安国論』奏進七百五十年記念事業円成に向け、渾然一体となって宗政宗務に取り組み、一切衆生を救済すべく邁進せねばならない。宗門最高議決議案である責務を余すことなく発揮し、論議に相まった行動力を旨とし慎重なる審議を切望する」と宗門運動実動のさらなる精進を願う教旨を述べた。
本会議でははじめに小松浄慎宗務総長が施政方針挨拶を行った。その中で、昨年4月から実動に入った「立正安国・お題目結縁運動」についてスローガンが「いのちに合掌」に決定したことを報告。そして①但行礼拝の実践、②いのちの活動、③祖山総登詣、④『立正安国論』奏進750年関連事業の推進、⑤青少年教化、⑥国際交流活動の六項目を重点課題とした。
④については、ご正当年の平成21年6月に神奈川・東京・千葉で記念法要、唱題行脚、「いのちのシンポジウム」を開催。また、同年秋に日蓮門下連合会、京都国立博物館、日本経済新聞共催で「日蓮と法華の名宝―華ひらく京都町衆文化―」と題した「日蓮聖人展」を計画しているとした。
また過疎地域寺院活性化と人口過密地区における布教拠点の開設に向け検討を重ねていること、今年身延山輪番奉仕50周年を迎えるにあたり7月1日に記念法要、記念輪番奉仕を開催し、祖山総登詣と共に輪番奉仕を促していくこと、千鳥ヶ淵戦没者墓苑での追悼法要への参加を呼びかけていくとした。
海外での活動については第13次訪中団を結成し、鳩摩羅什生誕の地・クチャでの顕彰法要を計画、宗門運動との国際的展開をにらみ、海外での発願大会等を行い、開教区との連携を密にしていくことなど、宗内行事や内局での今後の取り組みなどが述べられた。
その後、上程議案に対して各部長の報告と共に各所管による現況報告が行われた。祖廟輪番本部からは宗門運動の重点項目として祖山総登詣を推進しているが、未輪番寺院が約1700ヵ寺あることに触れ、さらなる登詣推進を呼びかけた。またとくに今年12月から施行がはじまる公益法人制度の新法について、対象となる日蓮宗綜合財団の伊藤通明理事長、立正育英会の持田貫宣理事長からは「今後検討を重ね、速やかに対処していきたい」と早急な対応の必要性が訴えられた。
2日目は明和会の遠藤文祥会長、同心会の川名義顕会長がそれぞれ代表質問を行い、小松宗務総長が答弁に立った。
3日目は通告質問が行われ、法器養成の充実や過疎地域の活性化と国内開教、宗門における生命観の確立などについて質問が行われた。また明年開催の「日蓮聖人展」について議員懇談会が開催され、その趣旨と内容、予算などについて張田珠潮総務局長から説明が行われた。その後は教務、財務、総務各委員会での討議となった。
最終日は残りの通告質問と各委員会の委員会報告が行われ、一部修正はあったものの提出された議案が可決、承認された。
閉会式では田中文教議長と堀智仙副議長が挨拶に立ち、無事宗会を終えることができたことに感謝を述べると共に、今後も宗門への尽力をお願いした。最後に小松宗務総長は今宗会で提出された議案に対し内局で精一杯検討した結果、無事可決されたことに対し喜びを述べ、新年度も宗務内局一丸となって精進していくことを誓い終了した。

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2008年3月10日号

第787回宗祖御降誕会法要

800年へ協力呼びかけ

 宗祖日蓮聖人ご生誕の霊場として全国からの参詣者が絶えない、千葉県鴨川市大本山誕生寺(石川日貫首)で2月16日、第787回宗祖御降誕会が営まれた。この聖日を日蓮聖人御降誕そ聖地で祝おうと、地元をはじめ全国各地から約800人の檀信徒らが参列した。
午前11時、高々と掲げられた玄題旗を先頭に日蓮聖人のご幼像を乗せた神輿と共に、僧侶檀信徒が宗門史跡両親閣妙蓮寺(上村貞雄住職)を出発。一行は誕生寺までの小湊町内をお題目を唱えながらの練り行列を行った。沿道の参詣者らに見送られた一行は、誕生寺祖師堂前に到着。法味言上を行い、ご幼像が遷座された。
午後1時からは、誕生寺祖師堂で787回宗祖御降誕会法要が石川貫首を導師に営まれた。法要中、石川貫首が慶讃文を読み上げ、読経のなか焼香が行われた。
その後、小松浄慎宗務総長名代として、田澤元泰現代宗教研究所所長が挨拶に立った。田澤師は、御降誕八百年に向け誕生寺大きな工事が順調に進んでいくことを願いつつ昨今の世相に触れ「多くの人が悩み苦しむなかで、我々日蓮宗徒が『妙』の力ですばらしい世の中に転換していきましょう」と参列した檀信徒を鼓舞した。
引き続いて、石川貫首が参列者と来賓に謝辞を述べるとともに、「下種結縁」という言葉を取り上げ、信仰は伝えるものでなく植え付けるものとし、子孫に信仰を植え付けるのはこの日の参列者の役目と語った。また世相を顧みて、今こそ人間自体が変わっていかなくてはならない時で、その出発点がこの御降誕会であることを願った。そして最後に御降誕800年に向け、自身の奮起の決意を語り、協力を呼びかけた。
法要終了後は、千葉県南部和讃会による和讃奉詠と修法師会出仕による特別祈祷会が行われた。

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映画「明日への遺言」ヒット祈願

主演の藤田まことさんら参列

 米軍兵士の処刑責任を一身に負い刑に処された岡田資中将を描いた映画「明日への遺言」のヒット祈願法要が公開目前の2月25日、中将の慰霊を込めて本山堀之内妙法寺(嶋田日新山主、東京都杉並区)で営まれた。
日蓮宗宗務院の駒野教源財務部長を導師に、主演の藤田まことさん、プロデューサーの原正人さん、中将の長男夫人・純子さんらが参列。中将の悲願が来場者に伝わり、皆が菩薩の道を歩んで安穏なる世界、立正安国・浄仏国土顕現に邁進していくことを祈念した。駒野部長は、親子三代にわたる岡田中将との縁を語り、中将の姿が世界平和につながっていくことを願った。
藤田さんは、撮影中ホテルでお経の練習をしたエピソードを交え「中将を忠実に表現したいという思いで精一杯させていただきました。初日を迎えたら中将の墓前にご報告したい」と話していた。
配給会社アスミック・エースエンタテインメントによると、3月1日の公開初日と2日目で約7万3300人を動員し、大ヒットのスタートとなった。

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新年のご挨拶。

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