日蓮宗新聞

2008年2月1日号

阪神・淡路大震災から13年 市民追悼のつどい

お題目、被災地に響く 進む高齢化 絆深める心の交流

 6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災発生から13年目にあたる1月17日、NPO法人災害危機管理システムEarth(石原顕正理事長=山梨県立本寺住職)は兵庫県神戸市で市民追悼式を開催した。平成12年からアースの先導で開かれてきた市民手作りの追悼式。今年も法華経・お題目の祈りのもと、被災者・関係者が心を一つに未来への祈りを捧げた。

天国に一番近い場所

地震発生時刻の午前5時46分、神戸市内を一望する中央区諏訪山ビーナスブリッジで、石原理事長を導師に8人の日蓮宗僧侶による「法華経読誦法要」が営まれた。気温3度の小雪交じりの寒風のなか、手作りの祭壇に多くのローソクの明かりを灯し、鐘の音を合図に黙祷。力強い読経と唱題の声が厳寒を打ち破るかのように響き渡った。約100人の参加者が静かに手を合わせる中、アースと共に追悼行事を続けてきた「阪神・淡路大震災被災者ネットワーク」代表世話人の安田秋成(84歳)さんが、「この場所は神戸の中で一番天国に近い場所。生きている限りこの行事を続けていきたい」と語った。

市民追悼のつどい

 「2008・市民追悼のつどい」は午前10時から、中央区の神戸市勤労会館で開催された。昨年の13回忌を機に実行委員会は解散したが、アースと被災者ネットの呼びかけに約180人の遺族・元被災者関係者が出席した。
黙祷に続き、安田代表が挨拶。阪神・淡路大震災をきっかけに制定された「被災者生活再建支援法」が昨年11月に改定され、住宅再建支援が認められたことを述べ、祭壇に向かって「ようやく被災者の悲願の一つである住宅本体への再建に支援金が使えるようになりました。いつまでも悲しみは癒えませんが、“あなたの死を決して無駄にはしません”と追悼式で誓い続けた言葉を、13年目にやっと達成できました。胸をはって報告できます」と語りかけた。
続いて、石原理事長を導師に各地から自弁で出仕した日蓮宗僧侶と、神戸在住の筑前琵琶奏者・川村旭芳さんによる「聲明と琵琶のしらべ」音楽法要が営まれ、声明と琵琶の音色が響く中、献花の列が続いた。
法要に続き、石原理事長が「13年間通い続けた神戸~見えてきた市民防災」と題して講演を行った。
石原師は「震災直後、野次馬根性で神戸にたどり着き、人間の非力に涙と怒りを覚えました。今思えば、こうして多くの皆さんとの出会いにより、時間をかけてしっかりと向き合えることができました。今や人間社会は自然災害に限らず多くの危機に瀕しています。何よりも人命を大切にすることが重要であり、いかなる極限状態の中でも人間同士の絆によって生き抜く力を見出すことを学ぶことができました。防災は他人事ではなく、災害に立ち向かう強い意識が必要です」と語った。
終わりに、川村旭芳さんの琵琶の新曲「みなと神戸」が披露された。神戸の復興と発展を祈って作られたこの新曲は、「平成7年冬の朝 天地を揺るがす大地震に街も港も変わり果つ やがて各地のボランティア 光溢れる街並みに 蘇らせし温もりを 新しき世に伝えなむ」と結ばれている。
アースは昨年の13回忌追悼式から開催規模を縮小したが、予想された人数をはるかに超え会場は参列者で溢れた。追悼式は無宗教とされ、参加する関係者の宗教はさまざまに異なるが、お題目によって参列者は心一つに追悼と未来への祈りを捧げている。高齢化する関係者にとって互いの無事を喜び励まし合う希望の場でもある追悼式を、アースは今後も継続して開催していくとしている。

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今年の1月13日の御年頭会の日も晴天にめぐまれました。

日蓮聖人の新年初の月命日はいつも晴れます。

みなさま今年もお元気でがんばっていきましょう!

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