日蓮宗新聞

2008年1月20日号

身延山久遠寺で御年頭会

宗祖の御魂に1年の慶福を祈念 五重塔完成に向け、さらなる支援を

総本山身延山久遠寺(山梨県南巨摩郡、内野日総法主)の古式豊かな「お年頭会」が1月13日に営まれ、全国から参集した僧侶檀信徒約430人が宗祖の御魂に1年の慶福を祈念した。久遠寺で建築が進められている「五重塔」は昨年から五層目の工事に入っており、今年秋に竣工を迎える。内野法主猊下は挨拶の中で、完成に向け参列者のさらなる支援を願うお言葉を述べられた。
午前10時、お年頭会法要が営まれ、檀信徒で埋め尽くされた祖師堂に六郎門跡、小松浄慎宗務総長、内局、式衆らが入場。お膳と清酒がご宝前に供えられ、読経の中、参列者が香を手向けた。
法要後、日蓮聖人が南部実長の館へおもむく折に実長から若駒を献上され、これに乗っていったという故事による「曳馬式」が行われた。祖師堂前で二頭の馬が法楽加持を受けた後、内野法主猊下から人参を頂戴し、久遠寺境内を闊歩した。
祝賀会では、はじめに小松総長が宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」について「皆さま方には、伝統と儀式・釈迦牟尼世尊より承継せらるる一乗妙法の思想を伝え弘める祖山並びに宗門に益々のご協力・ご賛同を賜り、基本目標である『敬いの心で安穏なる社会づくり、人づくり』をこれからの社会に説き示して参りたいと存じます」と挨拶。六門跡寺院を代表して千葉県茂原市本山藻原寺の持田日勇貫首が祝辞を述べた後、内野法主猊下が「一人ひとりが正しい信仰を、思いやりの心を持った日常生活を行っておれば、必ず社会は良い方向に進んでいくはずであります。今こそ私たちは、日蓮大聖人の魂の棲み給うこの身延のお山に縁を授かった者として法華経・お題目の広宣流布、正しい信仰の有様を示していく時であり、身延山久遠寺を広宣流布の道場として幅広く活用し、一人でも多く法華経のお題目の利益あらんことを切に願います」と新春のお言葉を述べられ、また、立正安国・世界平和のシンボルとして建築中の五重塔について「完成円成を共に祝う良き日を迎えるためにこれからもご支援の程をお願い申し上げます」と話された。
鏡開きと乾杯に続いて祝宴となり、身延山合唱団の歌声が華を添えた。

御年頭会
日蓮聖人が身延へ入山した文永11年(1274)の翌年正月、信者であった南部(波木井)実長公、六老僧、檀越が聖人に新年の祝詞を言上し、聖人導師のもと立正安国、天長地久、四海帰妙を祈念した故事に由来するもので、日蓮聖人の初の月命日である1月13日に毎年営まれている。

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宗務院で「御用始めの儀」

「立正安国・お題目結縁運動」実動二年目

宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」が実動して初めての「御用始めの儀」が1月10日、酒井日慈管長猊下をお迎えし、東京都大田区の日蓮宗宗務院で行われた。小松浄慎宗務総長をはじめ内局、本山貫首、宗会議員、宗務所長、宗務所役員ら約350人が参列した。
午前11時、開会に先立ち、大本山中山法華経寺の新井日湛貫首が『立正安国論』奏進750年を記念して発願し完成した、日蓮聖人御真筆『立正安国論』影印本の献納が行われ、新井貫首から小松宗務総長に手渡された。
引き続き、宗歌斉唱で開会。酒井管長猊下を導師に、参列者が一同にお経とお題目をお唱えし、立正安国の実現と世界平和を祈念した。挨拶に立たれた酒井管長猊下は「本年は『立正安国論』奏進750年の前年に当たります。その意味におきましても、宗門挙げて行っております『立正安国・お題目結縁運動』を着実に内容の伴った実りの確かなものにして参りたいと存じます。先日、ある書物に目を通していた折、東京大学の名誉総長であられた矢内原忠雄氏が“日蓮聖人の目的とされておられたものは、国家主義の宗教ではなく、宗教的国家である。国家のための真理ではなく、真理国家である”という一文を寄せられておられました。ご参考になればと思い申しそえさせていただきます。では、本年も宜しく、世の中の浄化にご精進下さいますことを切にお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます」とお言葉を述べられた。
正午からは賀詞交歓会が行われ、小松宗務総長が「『立正安国・お題目結縁運動』を社会にわかりやすく発信していきたいと思います。内局一同宗制宗務につくす所存でございますので、みなさんのご支援をお願い致します」と宗門運動への意気込みを力強く語った。
続いて、小松宗務総長と田中文教宗会議長、井出存祐第二部審査会会長が、参加者一同の「ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ!」の掛け声に合わせて鏡割りを行い、田中宗会議長の音頭で乾杯。全国から集まった参列者は新年の挨拶を交わし、伝道宗門のさらなる発展を祈念した。

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2008年1月10日号

渡邉一之新貫首の晋山式

 静岡県磐田市の本山玄妙寺で昨年10月2日、第56世の法灯を継承した渡邉一之新貫首の晋山式が行われ、多数の僧侶檀信徒が参列した。
玄妙寺は日什門流の開祖玄妙阿闍梨日什上人が最初に建立した寺院で、620余年の歴史をもち「什祖直建の霊場・得道の寺」として信仰を集めている。一昨年8月に第55世木谷祥存貫首が遷化して代務住職となっていたが、この度、第56世に神奈川県横浜市本長寺住職の渡邉一之師の就任が決まった。
快晴に恵まれた晋山式では、はじめに見付宿場通りから玄妙寺山門まで、渡邉貫首を見送りに来た本長寺万灯講約50人の練り行列が盛大に行われ、式典に華を添えた。
渡邉貫首は奉告文の中で「浅学菲才の凡身といえども、勇猛以て什祖の芳嘱を尋ねんと欲し、精進以って先師の冀願に応え、寺檀和融以て当山をして広宣流布の法城たらしめんことを誓い奉る」と言上、挨拶では「日什上人が日蓮門下に改宗し法華弘通の直道に出発したのが67歳でした。今私も67歳になりますが、これは偶然とは思えません。什祖の偉業に万分の一でも報いる覚悟で努力していきます」と決意を表明した。また、静岡西部宗務所管内を代表して倉元秀人所長、全国本山会を代表して菅野啓淳本山海長寺貫首、法縁を代表して渡邉義生宗会議員が祝辞を述べた。
式後、浜松市内のホテルで晋山披露宴が催され、酒井日慈管長猊下、小松浄慎宗務総長をはじめ宗門要路の寺院関係者と檀信徒約300人が出席した。檀信徒は「玄妙寺に元気が出てきたようです。私たちも貫首さまと一緒にがんばりたい」と語っていた。

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新年のご挨拶。

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