2007年10月20日号
第4回「聞香安居」の集い
お香の理解を深め三宝給仕の基本を学ぶ
お香への理解を深め三宝給仕の基本を学ぼうと日蓮宗新聞社(伊東正光社長)が主催する「聞香安居」の集いが9月14日、東京都大田区の大本山池上本門寺(酒井日慈貫首)で開かれた。4年目を数える今回は、複数の香席と新たに茶席を設け、僧侶や寺庭婦人、檀信徒、一般参加者約50人が、喧噪を離れ天界の香りに包まれた安らぎの世界を満喫した。
昨年までの御家流香道第23代宗家・三條西堯水師の香席に加え、今回は御家流ご高弟の香席と、実践女子大学香道研究会による立礼席の二席が加わり、また、立正大学茶道部による茶席が新たに設けられた。
参加者は香席前に、京都・桂離宮や茶道で有名な小堀遠州の作庭と伝わる約4000坪の池泉回遊式庭園「松涛園」を見学。その後、大堂で早水日秀執事長を導師に法味を言上し、日蓮聖人に香を手向けて開会。三グループに分かれてお香とお茶の席をまわった。
各香席では、和歌を主題にいくつかの香木がたかれ、香りを聞きわけ当てる「組香」が行われた。参加者は、まわってきた香炉を手のひらにのせ、ふたをするようにのせたもう一方の手のひらの間から香りを聞き、香りで表現された世界に陶酔した。
古式ゆかしい“遊び”を堪能した参加者は「静かなお寺で多くの方とお香の雰囲気を楽しむことができ、本当に心静まる素晴らしい時間になりました」と話していた。