2007年2月20日号
藤井日光上人を偲ぶ別院葬
身延山スリランカ別院(担当=石原幹誓開教師)で昨年12月3日、昨年9月21日に遷化された総本山身延山久遠寺前法主(第91世)で日蓮宗前管長(第49・50代)の藤井日光(妙道院日光)上人を偲ぶ別院葬が営まれ、スリランカの僧侶はじめ檀信徒や別院スタッフ、別院幼稚園の園児や教師、さらに別院日曜学校の生徒や教師など約450人が本堂を埋め尽くした。
身延山スリランカ別院は平成六年、総本山身延山久遠寺が立教開宗750年記念事業の一環として建立。当時久遠寺総務の職にあった日光上人は、同年2月に営まれた落慶法要で導師を務めた。また、その後もスリランカの教育復興や日蓮宗とスリランカの親善交流に心を砕き、お題目の教線拡張にも尽力。一天四海皆帰妙法による世界の平和に寄与された。
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法要は石原師をはじめ別院幼稚園園長のダンマ師、コロンボ支院園長のマヒンダ師、スリランカ・テーラバーダ(上座部)仏教アマラプラ派キリメティヤーナ地区本山のヴィジタ貫首と僧侶4人が出仕して営まれた。
パーリ語の三帰依文に続き、石原師を導師に日蓮宗式の法要が行われた後、スリランカ僧侶によるテーラバーダの読経がなされた。
回向は日本語・英語・シンハラ語(スリランカの言語)の三ヵ国語で行われた。参列者全員による唱題では、日光上人の増圓妙道を祈る報恩のお題目が堂内を包んだ。
石原師は「お題目で人々を教化・利益しようとなさった日光上人の菩提心が、大乗・上座部を超え、国を超えてスリランカの人々の心に訴えかけ、突き動かしました。日光上人によって、スリランカの人々への甘露の門が開かれ、微妙の法が結縁されたのだと思います」と話していた。