2006年12月10日号
宗門先師追悼法要 池上本門寺
布教に尽力しながらも遷化した宗門僧侶を追善供養する「第36回宗門先師追悼法要」が11月21日に大本山池上本門寺の本殿で行われ、230人の遺族・関係者が参列した。 僧侶が亡くなったことを仏教では遷化という。これは、僧侶がこの世での教化を終えて他国土の教化に遷るという意味である。 宗門では、その年の一年間(10月1日から翌年の9月30日の間)で、遷化の届出のあった僧侶に対し、遺族と共に回向を捧げる先師追悼法要を毎年行っており、今回で36回を数える。 平成17年10月1日から本年9月30日までの間に宗務院に遷化の届出があった先師は137師。
法要は午前11時から、酒井日慈日蓮宗管長(大本山池上本門寺貫首)を大導師に、平井照山宗会議長と井出存祐審査会長を副導師に厳修され、全国から参集した161人の遺族をはじめ、宗務役員・宗務所長代表など関係者70人余が参列した。
法要中、小松浄慎宗務総長が追悼文を奉読し、「遷化なされし諸上人、在りし日の化導を偲びみるに、常に妙法蓮華経を広宣流布すること怠らず、時あらば檀信徒に清浄の功徳をもって教化指導し、地域においては社会の浄化に携わり慈愛徳風を広く世に及ぼすところなり。すなわち先師各聖が智慧の光明は現世の闇を照らし、慈悲の念深くして万人の規範となる。ここに、門弟・遺族・有縁の檀越と共に本年遷化せらる先師上人の増円妙道を心より祈念するものなり」と述べた。
続いて副導師により137先師全員の名前が読み上げられると、参列者は合掌し深々と頭を下げていた。
その後、本門寺朗峰会館でお斎の席が設けられ、遺族を代表して石井隆康師(東京都目黒区立源寺住職)が挨拶し、第36回宗門先師追悼法要を終了した。