日蓮宗新聞

2006年8月1日号

都守日豊貫首の晋山式

【千葉東】
千葉県多古町の本山日本寺で及川日巴貫首(第339世)の退山式と都守日豊貫首(第340世)の晋山式が6月28日に行われ、僧侶檀信徒約500人が出席した。
式に先立ち本山中門より練行列が行われ、午後1時から式典開始。難波寿貴千葉県東部宗務所長による貫首辞令が伝達され、及川貫首から都守新貫首へ法灯継承がなされた。
都守新貫首は入寺奉告文の中で、歴代先師の遺徳を敬い寺檀和融を志すことを力強く宣言した。
続いて、難波所長・頂岳日遠本山妙覚寺貫首・河上日順本山本土寺貫首・菅澤英毅多古町町長・田村信明日本寺筆頭総代が祝辞を述べ、最後に及川師・都守師の両貫首が挨拶して式は終了。式後、都守新貫首は出座の式衆と共に歴代廟を墓参した。(岩田通信員)

【正東山日本寺】
僧侶の学問所であった中村檀林の旧跡として知られる。寺は元応元年(1319)に中山法華経寺第3世の日祐上人によって開かれ、檀林は慶長4年(1599)に日本寺第15世日円上人によって開設された。
往時には500人の学僧が教学研鑽に励み、飯高・小西と並び日蓮宗関東三大檀林の一つとして発展。明治8年の廃檀まで270年以上、僧侶養成機関としての役目を果たした。
現在、日本寺には直接の檀家がほとんどなく、近隣の信徒有志などで構成される奉賛会によって境内の維持整備がなされている。毎年の花祭り・除夜の鐘には多くの地域住民が訪れ、近年は紫陽花のお寺として有名になった。

illust-hitokuchi

「妙法蓮華経」漢訳千六百年慶讃大法要

 私たち日蓮宗宗徒が日頃から心の拠り所とし拝読する『妙法蓮華経』。そのルーツは鳩摩羅什三蔵法師が西暦406年に漢訳したことにあり、今年は漢訳千六百年という記念の年にあたる。日蓮宗では小松浄慎宗務総長を団長とする第12次日蓮宗中国訪問使節団を結成し、6月23日から29日まで、漢訳の遺跡・西安市草堂寺での鳩摩羅什三蔵法師妙法蓮華経漢訳千六百年慶讃法要を軸に経石碑除幕式、並びに各地の仏教協会に表敬訪問を行い、鳩摩羅什三蔵法師の遺徳を偲ぶと共に、日中友好の実りをあげた。

日蓮宗では昭和55年に、第一次公式訪中団として中国仏教協会と正式な友好親善を結んで以来、26年間にわたって宗門や有縁の各所で度重なる交流を行ってきた。とりわけ『妙法蓮華経』漢訳の遺跡・草堂寺では鳩摩羅什記念堂建立を行い、草堂寺の復興に支援してきた。今回の訪中団は平成16年以来で、北京市広済寺の中国仏教協会や西安市大興善寺の陝西省仏教協会に表敬訪問を行い各地で手厚い歓迎を受け、これまでの先師の熱い情熱と努力のお陰で今日があると、あらためて交流の意義を深くした。
鳩摩羅什三蔵法師妙法蓮華経漢訳千六百年慶讃大法要は6月26日に営まれた。西安市草堂寺では朝、釈諦性住職をはじめ僧侶や信徒が出迎える中、訪中団の一行が到着。小松団長と釈住職は3月に東京宗務院での対面以来の再会となり、熱い握手を交わしていた。
今回は訪中団と共に身延山支院研修の一行9人が法要出仕のため合流、総勢約50人が訪問した。
はじめに小松団長と諦性住職が会談を行った。諦性住職は現在までの日蓮宗の草堂寺に対する支援に感謝を述べ、さらに日蓮宗鳩摩羅什三蔵法師遺跡顕彰会が進めている経蔵の経過報告を行った。西安では経蔵というものがなく、諦性住職はこれを機に経の大切さを認識し、経が育まれていくことを願っていると話した。また草堂寺を多くの人に開放し、発展を目指していくとも語った。続いて釈住職から小松団長に記念品が贈られた。
小松団長は「鳩摩羅什三蔵妙法蓮華経漢訳千六百年の記念法要が無事に終了することを祈ると同時に、共にこの記念すべき日を過ごしたいと思います」と挨拶し、訪中団の団旗と日中友好記念バッジと記念品を贈呈し、今回の経石建立費と鳩摩羅什顕彰会からの経蔵建設費を手渡した。

鳩摩羅什祈念堂で小松団長を導師、平井照山副団長(日蓮宗宗会議長・佐賀泰教寺住職)、望月海淑師(身延町樋之沢坊)を副導師に26人の僧侶が出仕して鳩摩羅什三蔵法師妙法蓮華経漢訳千六百年慶讃大法要を厳修。法要中約2000枚の花葩が散華され堂内を荘厳にした。小松団長が慶讃文で鳩摩羅什三蔵は法華仏教の源を築いたお尊者と仰ぎ、正法興隆に精進し、法灯を伝えていくことを誓った後、読経、祖訓と続き、参列者は報恩のお題目を高らかに唱えた。草堂寺の僧侶と檀信徒は法要に参列し、合掌して見守っていた。
団員はこの記念すべき年に、この地でお題目を唱えることができたことに感激した様子で、涙を流すものもいた。
続いて、境内で石碑の除幕式。今回訪中団は提婆達多品第十二を奉納、また望月海淑師が従地涌出品第十五を奉納した。小松団長、望月師が散華の中一斉に除幕。井田法良師(富山県法唱寺住職)を修法導師に開眼法要が営まれた。炎天下の中、序品・方便・提婆・寿量・神偈・普偈と力強い読経を行った。草堂寺を訪れていた地元の人々は、僧侶の迫力ある様子を写真に納めたり、手を合わせ見守っていた。
最後に鳩摩羅什三蔵の墓参を行い、鳩摩羅什三蔵の偉業を顕彰し終了した。
その後、草堂寺で信徒手作りのうどんを食し、参加者は心のこもったもてなしに感激していた。

illust-hitokuchi

side-niceshot-ttl

写真 2023-01-13 9 02 09

新年のご挨拶。

過去の写真を見る

全国の通信記事

  • 北海道教区
  • 東北教区
  • 北陸教区
  • 北関東教区
  • 北関東教区
  • 千葉教区
  • 京浜教区
  • 山静教区
  • 中部教区
  • 近畿教区
  • 中四国教区
  • 九州教区

ご覧になりたい
教区をクリック
してください

side-report-area01 side-report-area02 side-report-area03 side-report-area04 side-report-area05 side-report-area06 side-report-area07 side-report-area08 side-report-area09 side-report-area10 side-report-area11_off side-report-area12
ひとくち説法
論説
鬼面仏心
購読案内

信行品揃ってます!

日蓮宗新聞社の
ウェブショップ

ウェブショップ
">天野喜孝作 法華経画 グッズショップ
">取扱品目録
日蓮宗のお店のご案内
">電子版日蓮宗新聞試読のご登録
">電子版日蓮宗新聞のご登録
日蓮宗新聞・教誌「正法」電子書籍 試読・購入はこちら

書籍の取り扱い

前へ 次へ
  • 名句で読む「立正安国論」

    中尾堯著
    日蓮宗新聞社
    定価 1,365円

  • 日蓮聖人―その生涯と教え―

    日蓮宗新聞社編
    日蓮宗新聞社
    定価 826円+税

書評
正法
side-bnr07
side-bnr07