日蓮宗新聞

2006年4月10日号

慈雲山瑞輪寺が由緒寺院に

江戸の十大祖師「除厄・安産しゃもじ(飯匙)の祖師」を奉安し信仰をあつめ、また身延山久遠寺第36世六牙院日潮上人を縁祖とする「潮師法縁」の縁頭寺として全国潮師法縁約600ヵ寺の先頭に立つ慈雲山瑞輪寺(東京都台東区谷中)が、このほど由緒寺院に昇格、その辞令交付が4月4日、桜満開の東京都大田区池上の日蓮宗宗務院で行われた。

式では、小松浄慎宗務総長から瑞輪寺貫首となる内野光徳住職に辞令が手渡された。

 小松宗務総長は、師父が四代前の瑞輪寺住職に晋山したため、自身も幼少時代を瑞輪寺で過ごしたことを話し、「瑞輪寺は、潮師法縁の筆頭として押しも押されぬ名刹です。昨年の申請を受け、審議会を経て、3月の定期宗会で満場一致で昇格が決まりました。これからも光り輝く法縁の宝、宗門の宝としてご尊敬申し上げていきたい」と祝祷の意を表した。
これを受けて、内野住職は「大変感激深いことであります。寺門、法縁、なかんずく宗門のため、積極的にご協力申し上げていきたい」と抱負を語った。

瑞輪寺の縁起

天正19年(1591)、身延山久遠寺17世慈雲院日新上人が徳川家康から江戸馬喰町に百間四面の寺地を拝領し、身延山久遠寺江戸弘通所(触頭)として創建された。
慶長元年(1596)神田へ移転し再建したが、慶長11年(1606)類焼し、慶安2年(1649)現在地に再建された。
潮師法縁学系の祖、日潮上人は碩学で知られる。日蓮聖人の450遠忌を期して著した『本化別頭仏祖統紀』は日蓮聖人、六老僧、諸山の先師を伝記形式で記し、膨大な史料を体系化した。日蓮教団史上、最初の宗門史書として重要なもの。
近年では瑞輪寺から、寂中院日調上人、一行院日円上人、崇心院日遠上人が身延山久遠寺の80世、84世、85世として猊座に登り活躍した。
江戸時代から続く寺町の風情を残す谷中に本山寺院が誕生したことで、瑞輪寺のさらなる発展に期待が寄せられている。
おととし平成16年、江戸開府400年を記念して本堂・山門・鐘楼・参道・諸堂の大修復が行われた。この伽藍整備以降、参拝者の数が増えているという瑞輪寺。
新緑豊かな6月12日には、由緒寺院への昇格を奉告する大法要が営まれる予定。

慈雲山瑞輪寺(東京都台東区谷中4丁目2番5号、TEL03-3821-4373)

アクセス

東京メトロ千代田線「千駄木」①番出口徒歩7分「根津」①番出口徒歩7分/JR線・京成本線「日暮里」東口・西口から徒歩8分/JR線「鶯谷」北口から徒歩15分

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2006年4月1日号

身延山大学 宮川学長を再任

身延山大学(宮川了篤学長)では、任期満了に伴う学長選出が行われ、3月23日に開かれた理事会で宮川学長の再任が決まった(任期は平成22年3月まで)。
身延山大学は昨年4月に仏教福祉学科が新設され、2年目の今年は更なる教育内容の充実を図り新入生を迎える。
地域からの注目を集める仏教福祉学科は、県からの依頼で町民の介護実習等も受け入れており、地域社会との連携を実現している。
2期目のスタートを切った宮川学長は、「少子化の中ではあるが、身延山大学には目的意識のしっかりした学生たちが確実に集まっている。“給仕(福祉と菩薩道)”“行法(仏道実践)”“学問(見識)”を教育の三本柱として、教職員一致団結して自己点検と自己評価を絶えず行っていきたい」と意気込みを語った。

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第九十四定期宗会開く

東京都大田区池上の日蓮宗宗務院で3月7日から10日に第94定期宗会が行われ、全国各地から宗会議員が参集した。開会式は藤井日光管長猊下ご名代として小松浄慎宗務総長導師のもと営まれ、小松宗務総長が教旨を述べた。

瑞輪寺(東京台東区谷中)を由緒寺院に

議会では、小松宗務総長が就任後初となる施政方針を演説し、各所管からの現況報告がなされた後、明和会の遠藤文祥会長、同心会の川名義顕会長がそれぞれ代表質問を行った。
代表質問中の宗門運動に関する事項についての質問に対して小松宗務総長は、伝道局を中心として宗門一丸となって発信していき、平成19年4月に実動するとした。また棲神の地である身延山への「祖山総登詣」に向け意欲を示し、本山活性化の上でも運動の必要性を述べた。
宗憲改正としては東京都台東区谷中の瑞輪寺を由緒寺院に加える改正案が出され可決された。日蓮宗規程としては人口減少などによる過疎地域対策として「過疎地域寺院活性化検討委員会」の設立が決まり、過疎地域での問題を検討し、寺院、教会、結社の活性化へ向け取り組んでいくこととなった。
また日蓮宗宗務院と日蓮宗新聞社が連動して宗門運動を展開していくため、宗務院規定の「檀信徒の研修に関する事項」の次に「日蓮宗新聞による布教に関する事項」が加えられ、日蓮宗新聞を通し檀信徒に宗門運動の動向を発信していくこととなる。
今宗会は、昨秋選出された議員も21人と多く、3日間に渡り熱心な通告質問がなされた。
10日には新宗門運動への方向性を求めて懇談が行われ、すべての議事日程を終え、閉会した。

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新年のご挨拶。

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