2006年1月20日号
星弘道師が出品書家に選ばれる
日蓮宗僧侶で書家の星弘道師(東京都戒行寺住職)が、日本書道界の最高峰である「現代書道二十人展」(朝日新聞社主催)の出品書家に選ばれた。星師の作品は、1月から3月にかけて全国の各会場で開かれる同展に出品される。
本紙書初め審査も担当
「現代書道二十人展」は、日本書壇を代表する書家20人が新作を発表する新春恒例の展覧会として有名で、今年で50回を数える。書壇での地位・名声は関係なく、朝日新聞社が書道の実力のみを評価して書家の選定を行っているという。
過去50年間の出品作家はわずか75人だけという厳しさで、宗教界からの選出は稀であり、星師の出品は宗門内でも大きな栄誉となった。
1月2日から8日まで東京の上野松坂屋で開かれた同展では、漢字・かな・篆刻などの作品80点が展示され、連日大勢の人が訪れた。
星師の作品は漢詩を題材にした4点で、中でも高さ180cmに及ぶ大作「凝神」は会場内でひときわ注目を集めていた。
「凝神」とは、精神を凝らすといった意味があり、作品について星師は「極めて格式の高い展覧会なので、手遊び程度の作品では通用しない。自身の本質を表現しきる渾身の作を出品した」と振り返る。
僧侶と書家という二つの顔を持つ星師だが、今後の抱負について「お寺の住職である私は、創作活動の中で、少なからずお経の力をいただいていると思う。これからも一歩一歩道を求めていきたい」と語った。