日蓮宗新聞

2005年3月10日号

ラオス学校建設スタディーツアー

日蓮宗宗務院は2月4日から13日まで、ラオス南部に位置するチャンパサック県でラオス学校建設スタディーツアーを開催し、大学生を含む20代の宗門子弟・寺族九人が、現在建設中の現場で砂の運搬やレンガ積みなど実際の作業にあたった。

ラオスの学校建設は、BAC仏教救援センター(伊藤佳通理事長=静岡県感應寺内)が平成5年から展開しているプロジェクトで、日蓮宗では国際協力活動を支援しようと、このプロジェクトへの参画を決定。将来の国際協力活動、海外布教活動を担う宗門子弟・寺族の養成を目的に今回のスタディーツアーを実施した。
BACはラオス教育省と連携をはかりながら学校建設プロジェクトを展開。一校(三教室から五教室)あたりの建設費は約300万円で、日蓮宗をはじめ各宗務所、天台宗、大学、篤信者などが寄付を行っている。
 BACは目標の108校目を昨年12月に完成させたが、その後もプロジェクトを継続。今回のツアーの舞台となった学校は111校目、日蓮宗としては32校目となる。ラオス教育省では校舎新築や改築を目指しているが、そのための予算はほとんどなく、外国の協力団体等に頼っている状態だ。
◇   ◇
今回参加した9人は、大学生を含みすべて20代の宗門子弟・寺族。2月3日午後6時半、宗務院伝道部が毎月行っている「国際法要」の中で結団式を行い、翌四日に成田空港を出発した。
一行はバンコクから寝台列車で移動し、バスに乗り換えラオスへ。目的地はラオス南部メコン河沿いのチャンパサック県シークース村。小さい村だが、付近に「ワット・プー」という世界遺産がある。村に小学校はあるものの、すでに老朽化しており、そこで学ぶ子供たちは新しくできるきれいな校舎を楽しみにしていた。
8日から本格的な建設作業が始まり、気温30度を超える炎天の下、基礎工事の中に砂を運び入れる作業が続いた。翌日は筋肉痛に苦しみながらも子供たちの笑顔を見たさに張り切って作業へ。午前中に砂入れが完了し、レンガ積みと鉄筋組みの作業に移った。参加者は地元の作業員と片言のラオス語やジェスチャーを駆使してコミュニケーションを取りながら、作業の手順を教わり、慣れない手つきで一つ一つレンガを積み重ねた。
3日目には自分が何をすべきか周りを見ながら判断し、率先して作業を行うなど自主的な行動が見られた。午後は村の人たちと親善バレーボール大会で交流を深めた。
 レンガの壁が積み上がった11日、午後から贈呈式が行われ、バーシーセレモニーというラオスの民族儀式のあと、ラオラオと呼ばれる地元の酒が振る舞われた。その後、村人や児童、教員らによるダンス「ランボーン」が披露され、ツアー参加者は「東京音頭」「炭坑節」でお礼の盆踊り。会場は大いに盛り上がり、学校を後にした参加者の中には感極まって涙する姿もあった。
参加者した波岡輝昭師(北海道本妙寺内)は「ラオスは貧しい国だが、そこに生まれ生活している人は貧しいとも不幸だとも思っていない。国際協力やボランティアは、自分が知らないうちに人を傷つけてしまうこともあり、その難しさを知った。国が違ったとしても人と人との結びつき、一緒にラオスに行った仲間との結びつきなど自分に得るものが多く、また参加したい」と語っていた。
宗務院では平成17年度も引き続きラオス学校建設スタディーツアーを開催する予定で、全国の宗門子弟に参加を呼びかけている。

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