日蓮宗新聞

2003年12月20日号

イラクに平和が訪れることを祈る

岩間湛正宗務総長は、今年3月の第89定期宗会で「イラク問題の平和的解決についての日蓮宗の声明」を発表し、平成13年9月11日のアメリカ同時多発テロ後、イラクへの武力行使に対し一貫して、平和的解決を求めてきた。
今月9日に日本政府は「イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画」を発表し、過去最大規模の自衛隊海外派遣が行われる事となったが、その前日、釈尊成道会にあたる12月8日「イラクに平和が訪れることを祈る日蓮宗の声明」を岩間宗務総長が発表し、改めて終わらぬ報復テロ、武力的問題解決に対して、平和的解決、立正安国世界平和を呼びかけた。この声明は、日蓮宗のホームページ、「宗報」をはじめ、各メディアに対して発表し、多くの人々に世界平和を訴えている。

声明文
今、世界と日本国民の眼はイラクに注がれております。国連憲章や国際法を蔑にして始められたこの戦争の、大義とも言うべき大量破壊兵器は未だ発見されず、そればかりか、イラクでは連日尊い人命が失われ、ついに日本人外交官も犠牲となり、現地は泥沼化の様相を呈しています。
日蓮宗は、今年3月のイラク戦争勃発の危機に際して、「戦争により国土は荒廃し、尊い人命は多数失われ、又それによって報復の為の戦争やテロが繰り返されるだけであります。」との戦争反対声明を発表しました。現在のイラクは、この声明の予想した通りの状況となっています。
私達は、全世界の人々を殺戮・破壊の苦しみに陥れた第二次世界大戦への反省から、戦後、世界立正平和運動を展開して、世界平和を念願し続けてまいりました。いかなる理由があろうとも、戦争と言う手段を認める事は出来ません。まして、その事によって生じた事態に対し、更なる軍事的圧力を持って対処する事に、深い懸念と憤りを禁じえません。
日蓮聖人は時の幕府に対して、『立正安国論』を提出し、正しい宗教を立てて、国を安んずる道を示されました。今、日本がイラクに行おうとしている事に、平和とは何か、私達は強い疑問を感じています。
世界の平和を築いてゆくその基本的理念を法華経におく日蓮宗は、聖徳太子以来受け継がれてきた仏教的価値観を以って、世界に貢献する道を提唱するものであります。すべての国の人々の命を尊重し礼拝してゆく道こそ、日本のとるべき立場であり、決して軍事的圧力を行ってはなりません。イラクに対して、戦争の無い平和と、安全で安らぎの生活を、一日も早く取り戻すことができるよう願い、そのために、私達は「イラクが平和でありますように」との心からなる祈りを、広くよびかけてゆこうではありませんか。
平成15年12月8日 釈尊成道の聖日に

日蓮宗宗務総長 岩間湛正

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